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Wed.

vol.148 職人のおじいさん

 新聞の写真を撮ることになってすぐの頃、ある地方の造り酒屋の取材に行く事になった。中に入れてもらうと昼間でも薄暗く、撮影には苦労したが、古くて趣のある建物の中で、いかにも職人といった感じのおじいさんのコントラストはいい写真になったと思った。
 それからしばらくしてまた、別の撮影でその町へ。終ってから案内してくれた人に以前にこの町の造り酒屋を撮影した事がある旨を伝え、「あの職人のおじいさんどうしてますか」と聞いた。「あの写真をとったのはあんたか、あれはいい写真だった。あのじいさんは3ヶ月程前に死んだよ。葬式のときはみんなであの写真を回しながら見た。本当にいい写真だった」と言った。
 私は少しだけ涙が出てきた。たまたま仕事で来た町で、たまたま撮った写真を様々な思いで見てくれる人がいる。写真を撮るという行為はこんな面もある事を教えられた。おじいさん、ありがとう、今日からちゃんと写真を撮りますよ、そう思った。
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